カネロク松本園

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カネロク松本園は静岡県島田市で明治時代から代々お茶を生産している農園です。当園の位置する牧之原台地はお茶の生育に大変恵まれた環境で、日本一の茶産地として知られています。明治時代に始まった牧之原台地の開墾当時から私たちは茶業を生業としています。

「絶滅危惧種や稀少な野生動植物種と共存できる」農法のお茶づくり

カネロク松本園は、静岡の文化風習や生物多様性を次世代に継承すべく、伝統的農法として世界農業遺産に認定されている“茶草場農法”を続けています。

茶園の周囲にススキや笹などの山草を晩秋に刈って土壌汚染の心配のない堆肥として、茶畑の畝間に敷き詰めます。この農法を継承することで茶樹の良好な育成を助けつつ、茶園周辺の環境に300種類以上の動植物が生息する茶畑に豊かな生物多様性が形成されます。

3代目当主の松本浩毅は伝統を守っています。

“自園自製”の発酵茶

カネロク松本園は伝統的な静岡茶である緑茶の他にも、紅茶や烏龍茶といった茶葉を酸化発酵させる発酵茶の製造を行っています。

発酵茶は緑茶と違う品種の茶の樹から作られるわけではありません。私たちが育てた生の茶葉を製茶工場でどのような製法で仕上げるかにより、緑茶あるいは発酵茶になります。

しかし同じ品種の茶の樹とはいえ緑茶は旨味を、発酵茶は香りを楽しむお茶であることから、私たちは、緑茶と発酵茶の茶園を分けて、より美味しいお茶作りに努めています。

施用する肥料の選定などきめ細やかな栽培法を取り、緑茶工場とは別に発酵茶専用の製茶工場を備えることで、品質の高い茶葉の製造を行っています。

伝統農法を継承しながらも、常に進化する茶農園を目指して日本初「燻製茶」を開発

農業遺産は継ぐ者がいなくなれば絶えてしまいます。

静岡の茶の未来と日本の農業の未来を見据えて開発した燻製紅茶は芳しい燻製香。

カネロク松本園が丹精込めて育んだ茶葉を紅茶の製造工程において独自に研究開発した製法によりスモーキーな香りの紅茶に仕上げています。

欧州での人気は年々高まっており、世界にファンを持つフランスの有名紅茶専門店や人気サロンドテで取り扱いをしていただいています。代表的なウィスキー樽材をはじめ、桜やヒノキ、カカオなど使用する燻製チップによって他にはないほのかな甘みや酸味、強い燻製香を楽しむことができます。

現在カネロク松本園の燻製紅茶は4種類の燻製ほうじ茶を加えて15種。農薬不使用に取り組んでおり、欧州を中心に北米、アジアへの輸出も増えています。

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